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略 歴
椹木 野衣/2002
浅田 彰/2002
浅田 彰/1999
椹木 野衣/1998
倉林 靖/1997
倉林 靖/1996
浅田 彰/1996
渡部 誠一/1995
林 洋子/1995
倉林 靖/1995
倉林 靖/ 1993


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レビュー/日系アート/1997 1-2



知覚と存在の強度 21世紀作家図鑑



 田中隆博は今日の我が国の若手のなかでは容易に得難い、作品に対する突き放した、或るソリッドな感覚を持っている作家である。その作品は、絵画やドローイング、写真の展示、既成のオブジェを構成した立体といった様々な形をとり、また音響や光、温度といった素材が動員されることもある。水戸芸術館の「クリテリオム」シリーズでは、何千本もの蛍光灯を束ねた暴力的ともいえるほどの物質の提示を行い、先日のαMギャラリーでは、水戸での展示の台に使われたタイルの、表面にできた引っ掻き傷を「ドローイング」として展示した。

 彼が一貫して追求しているのはおそらく人間の「知覚」の問題であり、それは同時に作品の物質としての確固としたプレゼンス(存在)の提示があって初めて可能になるものだ。田中の作品は、観客一人ひとりが、作品にもたらしてくる刺激によって自らの感覚内においてどのような事件が発生したのかを測定し、問い直す装置であり、この装置は、わたしたちの既成概念を破砕し、世界の知覚の瞬間を鮮やかに開示する、異様な強度を充填された「作品」なのである。これからきちんと評価されていくべき作家だと確信する。



倉林 靖 (美術評論家)